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<レポート>第20回講座-小旅行「大北の歴史をさかのぼる」~先人の営みから学ぼう~

2015.07.11 | カテゴリー:講座の記録

【2014年9月14日(日)】

松川村から大町にかけて、地元にまつわるゆかりの地を歩き、先人たちの営みに想いをめぐらす秋の日に、会員さんを中心に22人が集まりました。

安曇野ちひろ美術館

“かわいい子ども”の印象が強いちひろの絵ですが、終戦前後の自画像から見る心の動きや、ベトナム戦争で傷ついた子どもを描いた作品では、表現力の幅広さに驚きました。第19回講座の窪島誠一郎氏との対談で語られた“ちひろの背景”と、平和の象徴として笑顔の子どもを描き続けていく決心が重なり、作品の声が聞こえたように思いました。

塾長・松本猛のギャラリートークを楽しみに参加された方も多く、水墨画の画法を取り入れていることや、幼少時代の逸話など様々な切り口で、興味深くお話を伺いました。

観松院 銅像菩薩半跏像(ドウゾウボサツハンカゾウ)

ちひろ美術館にほど近い小さなお寺に、国の重要文化財の銅像菩薩半跏像が安置されています。6~7世紀に朝鮮半島で製作された30㎝ほどの小さな菩薩像が渡来した経緯や、この寺に祀られた事情などは明らかではなく、大陸との交流に想像力が膨らみます。

塾長・松本猛が美術館建設計画中にこの像に出会い、「なぜ日本最古の仏像のひとつがこの小さなお寺にあるのだろう」という疑問から、小説『失われた弥勒の手』の執筆に至ったそうです。
技法や、表現の意味・由来などの説明を受けた後、特別に近くで鑑賞させていただきました。


公園・わっぱランド(ぬるめ)

“ぬるめ”とは、夏でも冷たすぎる雪解け水を、浅い場所を流すことによってお日様に暖めてもらってから田畑に利用する施設です。上原わっぱら地区の開墾に併せて造成され、長さ400m、幅20mの蛇行する水路に深さ約10cmのかなり大きな施設が親水公園に整備されていました。

東屋あずまやで車座になって、地元産の食材を使ったお弁当を食べながらのおしゃべりや、水遊びに時間を忘れるひと時でした。水は足がしびれるほど冷たく、厳しい自然の中で暮らす人間の知恵と、たくましさにも触れる思いでした。

上原(わっぱら)遺跡

食後、ソバの実が色づき始めた畑や黄金色の田んぼを眺めながら、歩いて上原わっぱら遺跡に向かいました。
縄文前期(約5500年前)の環状列石(ストーンサークル)があるだけの小さな遺跡ですが、前期の環状列石はめずらしく、日本でも屈指の古さ。自然に宿る神や・祖先を祀る場所だったようです。
環状列石の出土が多いのは、気候が冷涼になる4000~2500年前の時代。気候の変化に戸惑う縄文人は、自然からの恵みを求めて祈ったけれど、奪い合い殺し合った証拠は発見されていないそうです。

現代人の我々と縄文人、本当に人間らしいのは果たしてどっちか…原始の世界からも学ぶことはたくさんありそうです。

感想

おかげさまで信州自遊塾の屋外での講座や活動の時はいつもお天気に恵まれています。秋晴れの中、日常を離れてゆったりと気持ちの好い一日を過ごしました。

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